Tampermonkey の使用

本ドキュメントでは、まだ Sitecore Personalize のタグを埋め込んでいないウェブサイトに対して、ブラウザの拡張機能を利用して実装する JavaScript のコードに関するテストを行う方法を紹介します。この方法を使用することで、開発中のサイトや非本番環境でのパーソナライズの動作確認が容易になります。

Tampermonkey について

Tampermonkey は、ユーザースクリプトを管理および実行するためのブラウザ拡張機能です。これにより、ユーザーはウェブページの動作をカスタマイズしたり、自動化したりすることができます。以下に、Tampermonkey の主な特徴を紹介します。

対応ブラウザ

Tampermonkey は、以下の主要なブラウザで利用できます。

  • Google Chrome
  • Microsoft Edge
  • Firefox
  • Safari
  • Opera

インストール方法

Tampermonkey のインストールは非常に簡単です。以下のリンクから、使用しているブラウザに対応するバージョンをダウンロードしてインストールしてください。

本ドキュメントでは、Google Chrome もしくは Microsoft Edge に対して機能拡張をインストール、動作検証を進めていきます。

開発者モードを有効にする

拡張機能をインストールしただけでは、Tampermonkey の機能を利用することはできません。拡張機能として利用できるようにするためには、ブラウザの開発者モードを有効にする必要があります。これに関しては、実際に機能拡張をインストールした後、以下のように警告が表示されていれば、必要な手続きとなります。

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この手順は以下のページで紹介されています。

さっそく手順を確認しながれあ、開発者モードを有効にしていきます。まず、機能拡張の設定を参照するために、メニューから Extensions - Manage Extensions をクリックしてください。

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画面を開くと、開発者モードのためのトグルが表示されています。これをチェックすることで、開発者モードが有効になります。

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Experience を作成する

今回はテストという形で動作させるため、テンプレートを利用してポップアップを表示していきます。このため、まずは Sitecore Personalize の画面でテストを作成します。

  • Experience 一覧のページに移動をします
  • Create ボタンをクリックして、Web の Experience を作成します
  • Personalize Test という名前の Experience を作成します
  • 作成した Experience は以下のように設定します
    • Goal は Don't track perfomance を設定
    • Page Targeting は標準の all pages
  • Create variant をクリックします
  • Corner Popup (Sitecore Library) を選択します

Corner Popup の設定に関しては、以下の項目を設定しました。

  • General - Image URL: https://doc.haramizu.com/_astro/houston.CZZyCf7p_ZmSIFK.webp
  • Title - Title: Sitecore Personalize
  • CTA Button - CTA destination URL: https://doc.haramizu.com/

下記のように、テストで利用する Experience が完成しました。

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Tampermonkey でテストを実行

テストで利用する Experience が完成しました。今回はこのテストで利用する Experience に関して、Sitecore のドキュメントサイトにて Tampermonkey を利用して実行します。

すでに機能拡張をインストールしている状態で上記のサイトにアクセスをして、Tampermonky のアイコンをクリックすると、以下のようなメニューが表示されます。まずは Dashboard をクリックしてください。

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今回は新規の環境となるため、何もスクリプトが設定されていない状況です。

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現在は Installed Userscripts のタブが開いている状況です。この左側にある + のボタンをクリックして、新しいスクリプトを作成します。

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デフォルトで生成されるスクリプトが表示されます。少しだけコードを書き換えてみます。

NameDescription
nameスクリプトの名前
matchスクリプトが有効になる条件、* を利用可能
icon一覧で利用するアイコン

実際に用意をしたコードは、以下のようになります。

javascript

上記の設定で保存をしたあとにサイトに改めて訪問をすると、以下の画面のように有効になっているのが分かります。

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Engage SDK のスクリプトを追加する

今回は Sitecore Engage SDK を利用して動作確認をしていきます。先ほど作成をしたコードは何も含まれておらず、Tampermonkey にて有効になっているかどうかのチェックのみでした。そこで、標準的な JavaScript のコードを追加します。以下が、全てのコードになります。

javascript

上記のコードに関して、実際に連携をする Sitecore Personalize の設定を追加する必要があります。

Sitecore Personalize と繋げる

上記のサンプルは、日本のデータセンターのエンドポイントを利用する形になっています。他のデータセンターを利用する場合は、以下のページから必要なエンドポイントの URL を取得して変更をしてください。

注意 上記のサンプルは日本のデータセンターを利用する場合のサンプルとなっています。日本以外のデータセンターを利用する場合は、webPersonalization の値を true と設定するだけで動作します。
javascript

続いて Sitecore Personalize の管理画面から YOUR-CLIENT-KEY および YOUR-POINT-OF-SALE の値を取得する必要があります。

YOUR-CLIENT-KEY は Sitecore Personalize の Company Information の画面で、一番下に表示されているキーが対象となります。

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また YOUR-POINT-OF-SALE に関しては同様に一覧から利用する Point of sale を選択してください。

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これで tampermonkey 側の設定が完了しました。

Sitecore Personalize でプレビュー

改めて Sitecore Personalize の画面に移動をして、事前に作成をしたテストの Experience を開きます。

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右上のメニューにて、Preview のボタンが用意されています。これをクリックして、https://doc.sitecore.com/personalize の URL を指定します。

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Preview のボタンをクリックすると、右下から Popup が出てくるのを確認することができました。

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開発者ツールを開くと、Sitecore Engage SDK Sent VIEW event のイベントが発生していることも確認できます。

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Sitecore Personalize の Preview を利用している場合は、QA Tool のボタンが準備されています。このツールを開くと、正しく動作しているのかどうかを確認することができます。

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まとめ

今回は Tampermoneky を利用して、ブラウザ側のスクリプトを利用してパーソナライズを実行することができるかの確認をしました。実際にこの Tampermoneky で動作するのを確認したうえで、Web サイトには適用していくのがスムーズに進む形となります。

参考情報